最近、日本という国が本気で心配になってきた。
Working poorという言葉を良く耳にするが、それが今後も拡大するとしか思えないからだ。
その数だけで判断するとUSに次いで日本は二位らしいが、あくまで現在の話であって、近い将来に日本がUSを追い抜くだろうと推測する。
そもそもWorking poorは経済のフラット化に基づくインド等の賃金の安い国へのoutsourcingからの弊害として起こっていると考えられる。
そしてそれは勿論ビジネスが英語によって請負可能であるからだ。
USは母国語が英語なので、次第に推移していくことはあっても急激な変化は無いだろう。
それに対し日本人の英語は平均的なレベルが低いし、今後短い期間でそれを改善できるとは考えにくいから急激にoffshoringのダメージを被る可能性があるように思う。
個人的に日本人の英語のレベルを全体的に上げるには英語教育の方針を読書き中心からlistening-speaking中心に変えていくしかないと考えているが、短期間に文部省を含めて国の機関がそのような決断をするとはとても考えられない。
更にITインフラへの投資マインドも低いようなのでそれが本当だとすると最悪だ。言語的な障壁に加えて設備投資も怠るようでは自分の首を真綿で締めていくようなものである。
ところで、実はworking poorというのは今まで他の国で起きていた貧困状態が単純にフラット化したことで先進国を含めた色々な地域で目にし始めたのだと捉えていい気がする。そう考えるとこの現象は起こるべくして起こった当然の結果ともいえるだろう。
通信技術の発達と共に仕事の形態はなるべくオンラインで完結可能なものへと変形していくだろう。そうなれば今後のビジネスマンは世界中の仕事ができるビジネスマンと職を争うことになる。日本人の就職活動においても英語での電話面接などが今より一般的になるだろう。その時に英語を母国語と同様に扱える外国人を抑えて職に就くことができるであろうか。当然そのような外国人はインド人だけではない。
少しでも危機感を持っている日本人は少なくとも英語で電話面接を受けられるくらいの力をつけるようにしておいた方が良いだろう。この情報伝達スピードに基づく環境変化の速さからすると、もう数年先にそんな時代が来ても不思議では無いと思うのだ。
もう一度念のため書いておくが、日本人の目には日本が衰退するように思えるかもしれないが、それは客観的には世界が本当のフラット化を実現して平等になっていくということだ。何事においてもエントロピーが高い状態から低い状態に推移するのは自然な流れである。世界という視点からすればとても健全な状態へ向かっていると思うのだ。
Sunday, May 20, 2007
日本経済衰退の兆し
ラベル: Japanese economy
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