Friday, January 18, 2008

日本で株安なのに円高である理由

をネット上で探してみても納得のいく答えを見つけられなかったので自分で考えてみた。

まずは株安は明らかなものとして、円高は本当にそうなのかを疑ってみる。円ドル相場だけで見るとドル安なだけという可能性もあるだろうから。
で、USD以外の通貨に目を向けてみるとEUR、GBP、DKKやZAR他、殆どの通貨に対して軒並み円の通貨価値が上昇している。相対的でなく絶対的に円高と認識して間違いないだろう。

次に命題の理由を考えるために自分の中で基本情報の整理。
1.外国為替市場の規模は日本株式市場よりも圧倒的に大きい。株安が円高の直接の原因にはならない。
2.一般的に外国人投資家が日本株を買うには円を買う手順は避けられない。
3.円買いの人気が高まればAuction同様にその価値が上昇し、結果的に円高となる。
4.日本株が売られれば当然それと同等の資金が通貨である円に換わる。
5.円が外貨に換金されれば円安となる。

さて、1のように規模が違うとはいっても通常ならば4から5という流れで株安ならば円安に繋がるというのがTheoryだったように思う。だが、最近はそれが通用していないようだ。何故だろう。

結論から言えば、「円高の理由は、海外に投資をしていた大量の日本人資産家及び投資家がSubprime shockによって起こった株安により日本国内で資金難となり、その補填のために余儀なく海外にしていた投資を解除し日本円に戻さざるを得なくなったからではないか」というのが私の仮説だ。
尚、この投資解除にはFxで日本円をBase currencyとして建てていた外貨の買いPositionをLoss cutするという行為も含まれる。

一般的に上記2や3のように円高や円安等の現象を海外投資家の円買いや売りから説明される話をよく耳にするが、この仮説のミソは「円高を引き起こしているのは日本人自身である」という部分だ。
現在の日本は未だに蔓延する中流意識によってなんとなく平等感を与えられながらも、その実は経済的に大きな格差社会であると認識しているのだが、その一端である巨額の資産を抱える日本人の資産家や投資家がこぞって上記のような行動を取れば、今回のような円高を引き起こしていることも十分にありえると考えている。

もしその仮説が正しかったら、解消できうる海外にある日本人の資金には限界があるだろうから、これ以上の円高になればなるほど更なる円高にはなりにくくなるだろうし、Trendが円安に向き始めたら凄い勢いでまた円安に戻るのだろう。(まあ、正しくなくてもTechnical的にそうなるのが必然ではあるが、、、)

とりあえずSubprime shockの結果が一体どこまでの円高を引き起こすEnergyを持っているのか興味深いので観察してみようと思う。

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